どんな大腸検査を受けたらいいの?
一体どんな検査を受ければいい?種類はいくつあるの?
劉輝雄 /輝雄診所院長
ここ数年に公表された 国民十大死因の中で、大腸癌はずっと3位に位置しています。上位2つの肺癌と肝臓癌に迫る勢いです。もちろん食生活の西洋化、生活形態の変化、肉食中心(特に牛、豚、羊等)、運動不足などが大腸癌の危険因子となりますが、大腸癌に対する認識不足も死亡率を高いままにしてしまっている大きな原因となっています。
大腸癌発見の為の検査:
(一) 便潜血反応検査:これは最も簡便な検査方法です。その効果は臨床試験でも実証されています。自宅で3回分の便を取るだけで検査することができます。そのうち一回でも陽性になったら、再検査をして17~46%の確立で大腸癌あるいはポリープを発見することができます。そのため15~33%死亡率を下げることができます。ただし様々な条件により、病変があるにも拘わらず、便潜血反応が陰性となることがあります。診断が遅れる原因ともなりかねません。
(二) S状結腸鏡検査:大腸内視鏡検査より簡単な検査方法です。内視鏡を直腸からS状結腸に挿入し、直腸及びS状結腸の内部にポリープ、異常箇所、癌がないかを調べます。全体死亡率を30%の下げることができると実証されていますが、肛門より60cmのところまでしか挿入しないため、観察範囲は肛門周辺及び左側大腸部に限ります。欠点も多々あるためやはりさらにいくつかの検査を併せて検査するべきです。
(三) 大腸内視鏡検査:大腸内視鏡はS状結腸鏡とよく似ていますが、もっと長く自由に曲げられるようになっています。直接に消化器粘膜を観察して、病巣部まで直接観察できることが大きな特徴です。主病巣の位置や大きさだけでなく、病巣の拡がりや表面の形状、色調などから、病巣の数やある程度の深達度が判断できます。しかし操作が非常に困難なため、高い診断率があっても、第1線として活躍するのは難しいことでした。ところが最近全大腸内視鏡がS状結腸鏡より優れていることが実証されたため、米国の医者も全大腸内視鏡は大腸癌を検出する最優先手順だと言うようになりました。
(四) その他の検査:注腸造影検査は直腸のX線写真で、肛門からバリウム溶液と空気を入れて膨らませ、大腸にバリウムを付着させ、X線写真を撮る方法です。腫瘍があると腸管の壁が変形していたり、粘膜のひだや模様に異常が現れたりするためこの方法でも異常を発見することができます。欠点としては、盲腸や直腸、S状結腸等、腸に重なりのある部位や、バリウムがたまったままになっている部位等は病変を見逃す危険があります。
90% 以上の大腸癌はポリープあるいは腺瘤から変化します。そのためまず内視鏡にてポリープを発見し治療及び切除する事が大腸癌の予防につながります。ポリープの予防は食べ物の中の有害物質から遺伝子を守ることと、遺伝子変化が起こった細胞を取り除くことです。すなわちポリープを切除することです。大腸ポリープを切除する事により大腸癌の発生率を10分の1に減らす事ができます。最も効果の高い確実な方法は定期的に内視鏡検査をおこない、ポリープのうちに切除することです。各人の需要に合わせ、医師との相談によって最もよい選択をしてください。